ACANEXの日記

とあるWEBデザイナーの何の変哲もない日記。

ベルセルクの思い出。

中学時代から見ている、思い出の作品です。

音楽を聴けば、布団に隠れて観たブラウン管の中学時代に逆戻り。

思い出のフラッシュバックはあらゆる引き金で起こる。映像、におい、音。アニメのオープニングテーマ曲が頭の中で鳴り響けば、いつでも、あのころ布団に隠れて観ていた中学時代に戻ってしまう。暗闇に、ブラウン管の灯りだけが浮かぶ。廊下に親の歩く音がきしめば、すぐTVを消す。古いTVで、リモコンがなかったため、直接電源ボタンを押さねばならなかった。電源ボタンは出っ張っていて、強く力を入れなければ消えなかった。二段ベッドから身を乗り出して、秒で消す。結構つらいけど、慣れていたといえば慣れていた。親にバレないようアニメを見るのも一苦労だった。

ベッドの下に隠した好きなキャラの模写。

二段ベッドの布団の下にファイルを隠していた。模写したキャラクターの絵を隠していたのだった。好きだった。恋に近い。いや、恋だったのだろう。(漫画のキャラクターにだ!)いつも眺めていた。模写のいいところは、ほんの少しだけキャラを自分好みに描きかえられること。(好きだったキャラの名はジュドーといいます)

この作品は、初めて見た人はたいてい衝撃を受けるんじゃないだろうか?

この漫画を初めて見たのは中学1年生だった。やはり、初めて見た時の衝撃は大きい。特に多感な中学時代といえばその衝撃もひとしお。作品を見た人なら、子供が見るには刺激が強いということを分かってくれると思う。

序盤でいきなり首が飛び、拷問され、ヒロインの血が流れる。容赦無くキャラが死ぬ。主要であれなあるほどに死ぬ。可愛いキャラであればすぐに死ぬ。死ななかった場合、強姦に遭う。

ページの印象はパッと見「色、濃っ」である。描き込みやベタ塗りの多さ。とにかくページが開く度に黒い。ついでに言うと、漫画のイメージ的な印象も黒い。常にドブか、闇か、排水溝、化け物、血が描かれる。どす黒いものばかり登場するため、唯一の女性キャラや妖精キャラが異様に美しく見える。女性キャラや妖精キャラが出るとページの印象がやや白くなる。癒しだ。休息だ。でもすぐに死ぬ。大体死ぬ。絶望に陥る。いい目に遭う者は一人も居ない。

おっさんおばさんと化したのに夢のかがり火をたよってしまう。

主人公ガッツの青春時代はあまりに謳歌されていた。その青春時代は、家族のいなかったガッツの心のよりどころとなる。家族のような温かみを覚えた記憶が、彼の心の支えとなるのだ。我々読者も、ガッツと同じである。ガッツのように、我々読者も、あの青春時代が忘れられない。「あの日々が一番よかった」と感じてしまう。だから読むのを辞められない。このあと、もしかしたらまた輝かしい日々が来るのかもしれないと思ってしまう。もう25年も連載されているのに。どんなに若かった読者も大概が30を超えておっさんおばさんと化しているのに。まだ、期待してしまう。彼らの友情や、愛情は、もう一度どうにかなるんじゃないか?期待してしまう。

新刊出るの遅過ぎ問題。

描き込みがすさまじく、連載ペースは早くない。数年置きに1〜2巻しか出ない。しかも、中々ストーリーが進まない。生きている間に最終話を読めるのだろうか?いや我々が生きているあいだではなく、作者は生きているあいだに描き終わることができるのか?(これも多くの読者が思っていることだろう)

 

隠れオタクの同胞たち。

それなりに有名な作品ではあるけれど、周りにこの作品を知っている者はいない。だからこうしてブログで独り言を書く。インターネットというのは素晴らしい。現実の周りには居なくても、回線を通すと実生活の知り合い以上の数の人間と、同じ趣味の話が出来たりする。

ダイヤルアップで少しずつ画像を読み込んだハローワールドから、私たちの生活は希望に満ちている。隠れオタクやファンと繋がって、暗闇に照らされた顔をニヤけさせる。今日もそうだ仲間が居る。隠れオタクの同胞である。

 

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